タングステン加工における注意点とは?条件設定や加工方法別のポイントをご紹介!

元素番号74番のWで表される金属「タングステン」は、フィラメントや切削工具、はたまた、徹甲弾まで幅広く様々なところに使用されております。

タングステンは、切削加工が非常に困難な難削材として知られています。しかし、それぞれの加工方法ごとにポイントがあり、また適正な条件を設定することで、タングステンも加工することが可能となります。

ここでは、難削材加工のプロフェッショナルである研削・切削コストダウンセンター.comが、タングステン加工におけるポイントについてご紹介いたします。

 

タングステンとは?

タングステンは、元素番号74番のWで表される金属です。金属の中でも最も融点が高く、その融点はなんと3422℃。ちなみに鉄の融点は1538℃です。タングステンは耐熱性が格段に優れているのです。

タングステン純金属は融点が3422℃と極めて高く、硬度、引っ張り強さ、弾性などの機械的性質にも優れています。

>>タングステンとは?タングステンの特性から用途まで

 

タングステンの旋盤加工におけるポイント

旋盤加工とは、対象物を回転させて、固定した切削工具によって削り出しを行う加工方法の一種です。対象物が回転し、ブレることなく製品を作ることができます。ミクロン単位で寸法精度が出すことも可能です。

タングステン素材で旋盤加工を行う場合、超硬度のチップを用いると、面粗度が荒くなってしまいます。なぜなら、チップの先端形状のすくい角が緩いからです。

そこでサーメットのチップを用いることで、すくい角が大きくなり、面粗度を上げることができます。

タングステンのフライス加工におけるポイント

フライス加工は、旋盤加工の逆で、対象物を固定し、回転する切削工具によって削り出す加工方法の一種です。前後左右に動く、対象物を固定した作業台と、上下に動く切削工具を組み合わせれば三次元的な動きが可能になり、様々な加工が行えます。

タングステンにおけるフライス加工のポイントは、荒加工は湿式で行うと同時に、回転数を落として加工することです。その上で仕上げ加工は乾式で行います。

仕上げ加工を湿式で行うと刃物が逃げる傾向があり、仕上がりが安定しないので注意が必要です。

 

タングステンのタップ加工におけるポイント

タップ加工とは、加工により開けられた穴にねじが入る筋を作る加工方法一種です。タップという工具を使って加工を行います。機械にタップを取り付けて加工を行う場合と、手作業で穴開け加工する場合があります。

難削材であるタングステンのタップ加工は、大きな負荷がタップに掛かるため、タップが折れやすく、かつ送り速度も制限されるので、加工に長時間掛かります。

そこで、タップ加工に、通常のタップではなく、プラネットカッタを使います。荒加工で穴を空けた後に、プラネットカッタでタップ加工を施すと、作業工程が約1/12程度になり、劇的に短縮できます。

 

タングステン加工におけるチッピング防止のポイント

切り削工具や切り刃の刃先が細かく欠けてしまう現象のことをチッピングと呼びます。チッピングが起きる原因は、加工中に瞬間的な衝撃を工具が受けたり、金型や機械の振動が直接刃先に伝わったりすることにあります。

タングステンの表面は滑る傾向があるので加工には注意が必要です。一般的な材料の場合はクーラントを掛けることでチッピングを防止しますが、タングステンの場合チッピングを防止するためには、クーラントを掛けずにドライ加工を行うほうが効果的です。ただし、面粗度を上げるためには、クーラントを掛けた方がベターですので、荒加工はドライ加工、仕上げ加工は取りしろを最大にしてクーラント加工を行うことが効率的です。

 

タングステン加工における切削速度の目安

タングステン系高融点合金は下記から分かるように、種類が多く、切削加工の用途類も多岐にわたっています。
切削速度の目安は
Ge-218,W-15 Mo,W-5 Re,W-25 Rem W-s5 Re-30Moでv=60~90m/min程度、
Anvilloyシリーズでv=60~90m/min程度、
Gyromet,Mallory2000、W-10Ag,W-7Ni-4 Cuでv=40~60m/min 程度です。

 

タングステンにおける加工条件設定のポイント

純金属タングステンは切削作業が極めて困難であり、ダイヤモンド焼結体は使えません。一般的な切削データからは、 CBN焼結体が適しているので、CBN焼結体を用いることを切削条件設定の出発点とします。

 

タングステンの加工実績

ここでは、当社のタングステンカーバイドの加工実績をご紹介いたします。

タングステンカーバイド製 球体鏡面加工

こちらは、全体球面の部品をマシニング加工によって成形し、超精密研削加工によって鏡面仕上げをしたタングステンカーバイド製の加工部品です。

>>詳細はこちら

 

タングステン加工のことなら、研削・切削加工コストダウンセンター.comにお任せください!

今回はタングステンにおける加工条件設定のポイントについて解説いたしました。研削・切削加工コストダウンセンター.comを運営する株式会社木村製作所では、タングステンを含む、超硬、チタン等のあらゆる難削材加工に対応しております。当社は難削材加工のスペシャリストであり、また超精密加工のプロフェッショナルとして、難削材の高精密加工にも対応しております。長年蓄積してきた独自の難削材加工における知見と、産学連携によって開発してきた超精密加工に関するノウハウを合わせて、難削材の高精密加工に対応いたします。

また当社では、部品の粗加工・精密加工から、調達、表面処理、検査・測定といった加工の前後工程も含めて一貫対応しております。当社は、本社で工作機械部品や半導体製造装置部品といった精密部品の加工を行っており、ナノ加工研究所で超精密加工・仕上げ加工から品質保証の超精密検査を行っております。そのため単なる部品加工だけでなく、部品の一部に必要な超精密加工や検査・測定も一緒に私たちにお任せいただけますと、一貫して対応する分だけコストも抑えることが可能になります。

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