マシニングセンタでは困難な高精度角物部品の加工をするには?

角物部品の中でも、特に形状が複雑な角物部品の場合は、多軸加工が必要になり、マシニングセンタによる加工が必要となります。

しかし直近では、一部の寸法精度が異常に高い、かつ形状の複雑度合いも高い、他社ではお断りされてしまうような角物部品加工のニーズが高まっています。

当サイトを運営する株式会社木村製作所では、そのような±1μmレベルの高精密加工に対応可能な理由があり、他社では断られてしまったという案件についてもご相談をいただき、ものづくりのお手伝いをさせていただいています。

ここでは、一般的なマシニングセンタでは困難な精度の角物部品の加工をするために必要な条件と、当社のマシニング加工の特徴まで、まとめて解説いたします。

 

マシニング加工とは?

回転工具を用いてフライス削り、中切り、穴あけなどの複数の切削加工ができる機械の中でも、自動工具交換装置(ATC)がついているため、刃物を自動で交換しながら加工を行うことできる工作機械は、マシニングセンタと呼ばれます。そしてマシニング加工とは、マシニングセンタにより材料を切削する機械加工のことを指します。

>>切削加工とは?

 

マシニング加工による角物の複雑形状部品の加工

マシニング加工では、工作機械の特性のゆえに、複雑形状部品の加工が多くなります。特にマシニング加工については、角物部品の加工が多くなります。

丸物部品は、ワークが同心円形状のため、汎用旋盤やNC旋盤などのワークを回転させる旋削加工での製作対応が主流となります。

一方で、プレートと呼ばれる四角い形状の角物部品を生産をする場合は、ワークが同心円形状ではなくなるため、旋削加工は困難となります。そのため角物部品の場合は、ワークを固定して工具を回転させるミーリング加工による切削加工となります。

 

そんな角物部品の中でも、特に形状が複雑な角物部品の場合は、多軸加工が必要になり、マシニングセンタによる加工が必要となります。

当社では角物の複雑形状部品に関するご相談を多くいただいており、そのほとんどがマシニングセンタによる加工となっています。

>>マシニング加工の事例一覧はこちら

 

マシニングセンタでは困難な精度の角物部品の加工をするには?

しかし直近は、「他社でマシニング加工できないと断られた部品があるのですが、木村製作所では対応可能ですか…?」というご相談を多くいただいております。

詳細をお伺いすると、一部の寸法精度が異常に高い、かつ形状の複雑度合いも高い、下記のような角物部品が多くなっています。

アルミダイキャストモデル|研削切削コストダウンセンター.com

>>事例詳細はこちら

 

上記のような部品のうち、R部分だけ±1μmの寸法公差であったり、穴径の寸法公差が同じく±1μmであったり、一部だけが高精度でないといけないというケースが増えています。

こうした部品が当社まで回ってくるのは、±1μmレベルの寸法公差の保証が一般的なマシニングセンタでは困難で、多くの部品メーカーが断っているため、だと推測しています。

一般的なマシニングセンタでは、±3~5μmの寸法公差まで対応可能ですが、±1μmになると一気に難易度が上がり、対応不可になってしまうのです。実際当社でも、5軸立形マシニングセンタ MAM72-35Vでは、高効率生産は可能ですが、±1μmの高精度加工には対応困難となってしまいます。このわずかな差に、高精度角物部品加工における大きな壁が存在します。

>>5軸立形マシニングセンタ MAM72-35Vについてはこちら

>>木村製作所の設備一覧はこちら

 

しかし当サイトを運営する株式会社木村製作所では、そのような±1μmレベルの高精密加工に対応可能な理由があり、他社では断られてしまったという案件についてもご相談をいただき、ものづくりのお手伝いをさせていただいています。

 

±1μmレベルの高精密加工に対応可能な理由とは?

木村製作所が±1μmレベルの高精密加工に対応可能な理由、それは超精密立形加工機 UVM-450(H)にあります。

超精密立形加工機 UVM-450(H)

>>超精密立形加工機 UVM-450(H)の詳細はこちら

 

木村製作所では、こちらの超精密立形加工機 UVM-450(H)を用いて、光学レンズ用金型や超精密部品加工を行っていますが、先のような一部のみ高精度な角物部品の加工も行っております。

精密加工 高精密加工 超精密加工
寸法公差 ±0.003mm ±0.001mm ±0.0005mm
面粗さ Ra 1.6~0.05 μm Ra 0.03 μm Ra < 0.01 μm
幾何公差 0.005 0.002 0.0005~0.001

 

工作機械の母性原理に従うのであれば、「高精度な部品を加工するためには、その部品よりも高精度な分解能で加工を行うことができる」超精密加工用の工作機械が必要になります。

また、超精密工作機械を保有している加工サプライヤーは限られているため、工作機械から加工サプライヤーを選ぶことが高精密加工を実現するためのポイントの1つと言えます。

さらに高精密加工を量産体制で行うためには、安定して1マイクロメートル未満のスケールでの精度を出すことができる、ナノレベルの加工精度を生み出すことができる設備環境が必要になります。

>>精密加工と超精密加工の違いとは?

 

木村製作所で±1μmレベルの高精密加工に対応可能な理由は、上記のようなナノレベルの加工精度を安定して出すことができる設備環境があるから、と言えます。

さらに当社では、国内大手メーカーや海外の大手電機メーカーからも直接ご相談やお取引をしており、そこで培った精密加工技術のノウハウを活かして、高精度マシニング加工を行っております。

下記の動画では、そのノウハウの一部を公開しております。ぜひご覧ください。

 

高精度かつ複雑形状の角物部品加工のことなら、木村製作所まで!

研削・切削加工コストダウンセンター.comを運営する株式会社木村製作所では、部品の粗加工・精密加工から、調達、表面処理、検査・測定といった加工の前後工程も含めて一貫対応しております。当社は、本社で工作機械部品や半導体製造装置部品といった精密部品の加工を行っており、ナノ加工研究所で超精密加工・仕上げ加工から品質保証の超精密検査を行っております。そのため単なる部品加工だけでなく、部品の一部に必要な超精密加工や検査・測定も一緒に私たちにお任せいただけますと、一貫して対応する分だけコストも抑えることが可能になります。

また当社では、タングステンや超硬、チタン等のあらゆる難削材加工に対応しております。当社は難削材加工のスペシャリストであり、また超精密加工のプロフェッショナルとして、難削材の高精密加工にも対応しております。長年蓄積してきた独自の難削材加工における知見と、産学連携によって開発してきた超精密加工に関するノウハウを合わせて、難削材の高精密加工に対応いたします

さらに当社では、お客様の過剰品質の設計を防止するために、研削・切削加工のプロフェッショナルとしてあらゆる角度からVA/VE提案をいたします。マイクロレベルはもちろんのこと、異なるノウハウが必要とされるナノレベルのどちらにも対応することができる当社だからこそ、最適な品質設計をお客様に提案することができます。

「材質は決まっているんだけど、本当に加工できる?」「こんな形状を高精度に加工してもらいたいんだけど…。」こんなお悩みにお応えすることができるのが、私たちが選ばれる理由です。

難削材加工、高精密加工・超精密加工、設計段階からの加工コストダウンにお困りの方は、研削・切削加工コストダウンセンター.comまでお問い合わせください!