チタンのドリル加工におけるコストダウン
フライス加工とは、旋盤加工の逆で、対象物を固定し、回転する切削工具によって削り出す加工方法の一種です。
前後左右に動く、対象物を固定した作業台と、上下に動く切削工具を組み合わせれば三次元的な動きが可能になり、様々な加工が行えます。
しかし、様々な加工ができてもコストが上がってしまえば元も子もありません。
今回は、フライス加工における精度要求の見直しによるコストダウン方法の1つをお伝えします。
Before
熱によりタップが立たなくなるチタンは熱伝導率が小さいため、炭素鋼と比べると約3倍程、工具に熱がこもってしまうため、一気に切り込みを行うとタップが熱を持ってしまう。これにより、タップが立たなくなり、加工効率が下がってしまう。
After
2回に分けて切り込みを行う切り込みをする際は、通常1回で行う切り込み量をチタンでは2回に分けて行うことで、タップに持たせる熱量を減らすことができる。
工具に熱を持たせないために、2回に分けて切り込みを入れる。